企業の森づくりサポート制度

全国各地で提供されている、 特色ある「企業の森づくり」サポート制度を、都道府県別にご紹介します。

東京都 企業の森

花粉の少ない森づくりで、地域ぐるみの豊かな協働へ

地域と森林の特色

東京都の4割を占める森林

東京都の総面積のおよそ4割を森林が占めていることをご存じでしょうか。標高2000mを超える雲取山から、亜熱帯性気候を持つ小笠原諸島まで多様性に富んだ森は78.667haもの広さにおよび、そのうち約2/3が青梅市、奥多摩町、檜原村を中心とする多摩地域に広がっています。さらに多摩川の上流域にあたる地域には安定的に水を生み出す森としての水道水源林があり、東京都と山梨県にまたがるその面積は約22,000haにもおよび、都民の生活を支える存在です。

また、多くの野生生物のすみかでもあり、豊かな自然に恵まれています。

林業地としての華やかな歴史と水源林の危機

江戸時代、西多摩は「小丸太の青梅」と呼ばれる有名な林業地域でした。江戸という最大の市場に向け多摩川の筏流しにより効率的に木材を搬出、江戸の町が多くの木を活用することにより「青梅林業」が繁栄し、森も活性化し、水や土壌の保全など都市環境を守りながら木材を供給するという木の循環が成り立っていました。

しかし、約60%がスギやヒノキの人工林である多摩地域にあっても、木材価格の下落に伴い、林業採算率が下がり、荒廃している森林が増えてきています。こうした森林では下層植生が少なくなり、土壌の流出・崩壊の心配があるなど、水源の森としての機能の低下も懸念されています。

身近な場所にある、世界から認められた東京の森

日本の林業文化を代表する歴史を持つ多摩地域へは、新宿から電車でわずか1時間ほどで訪れることができます。観光ガイドブック「ミシュラン・グリーンガイド・ジャポン」で三つ星の高い評価を得た、高尾山、檜原村の森林セラピーロード「大滝の路」、奥多摩町の森林セラピー基地など、観光や体験スポットとしての東京の森の魅力が高まっています。

企業の森づくり

「企業の森」事業 ~「花粉の少ない森づくり」運動~で、東京の森が変わる

多摩地域のおよそ6割が戦後に植林されたスギやヒノキの人工林であるため、近年「花粉症対策」の必要性も活発に議論されるようになりました。東京都では、総合的な花粉症対策を推進するため、平成17年度に花粉症対策本部を設置し、都民、事業者等が幅広く参加・協働して花粉の少ない森づくりを行う「企業の森」事業や「花粉の少ない森づくり募金」制度を立ち上げ、募金を花粉の少ないスギへの植替えに活用するなどの対策を進めています。

平成19年度から始まった「企業の森」事業は、主旨に賛同してくださった企業・団体が森林整備費を出資する10年間の協定を結びます。その間、社員の皆さんによる植樹や、森林整備活動を実施し、社員研修や環境教育の場として活用されています。平成29年度5月末までに28箇所の協定を結び、多くの「企業の森」実績企業の皆さんにご参加いただくことができ、「花粉の少ない森づくり」運動を支える大きな柱となっています。

取り組みの事例

協 定 名 称 年度 面積(ha) 所 在
1 企業の森・東芝(御岳) 19 4.72 青梅市御岳
2 東芝府中・日の出の森 19 1.75 日の出町大久野
3 武蔵野水道・時坂の森 19 3.21 檜原村本宿
4 企業の森・黒田電気(青梅) 19 0.65 青梅市裏宿町
5 企業の森・NTTコムウェア(青梅) 20 3.14 青梅市柚木町
6 企業の森・エムオーテック(あきる野) 20 3.56 あきる野市小和田
7 企業の森・東芝府中(青梅) 21 3.17 青梅市成木
8 企業の森・ネッツトヨタ多摩(青梅市成木) 21 2.47 青梅市成木
9 新宿の森 あきる野(企業の森) 21 3.73 あきる野市戸倉
10 サントリー天然水の森 奥多摩(企業の森・サントリー(檜原)) 21 13.00 檜原村人里
11 企業の森・いなげや(青梅) 22 0.93 青梅市富岡
12 企業の森・東栄住宅(あきる野) 22 2.89 あきる野市小和田
13 企業の森・カナデン(青梅) 22 0.46 青梅市柚木町
14 美しい多摩川フォーラムの森(青梅) 22 1.59 青梅市柚木町
15 東京都交通局・100年の森(青梅) 23 1.25 青梅市富岡
16 企業の森・社団法人青梅法人会(長淵) 23 1.61 青梅市長淵
17 企業の森・リコーロジスティクスグループ(御岳) 23 1.76 青梅市御岳
18 日野自動車 70周年の森(御岳) 24 2.29 青梅市御岳
19 企業の森・清和綜合建物(御岳) 24 0.45 青梅市御岳
20 グリーンアークの森(御岳) 25 5.10 青梅市御岳
21 企業の森・あくなき創造の森(青梅柚木) 25 1.16 青梅市柚木町
22 富士通グループ・あきる野 企業の森 26 0.73 あきる野市引田
23 企業の森・環境ステーションの森(檜原) 26 1.57 檜原村字上元郷
24 サントリー天然水の森 とうきょう秋川(企業の森) 27 0.99 あきる野市引田
25 日本事務器・あきる野引田 企業の森 27 0.21 あきる野市引田
26 企業の森・東栄住宅(青梅) 28 0.74 青梅市二俣尾
27 エコロじいの森(青梅 黒沢) 28 1.90 青梅市黒沢
28 多摩プロジェクト ネッツトヨタ多摩 プリウスPHVの森 29 3.69 青梅市二俣尾
平成29年5月末現在の合計 28件 68.72

健全な森林の回復にむけて~「共生・協働の森」

裸山対策の一環として、民有地の森づくり費用を緑の募金(事業指定募金)を通じて支援する制度が平成21年よりスタートしました。みんなの「寄り合い」で森を支えることで、気軽に森づくり活動へ参加できます。平成23年11月末現在、10社・団体のご参加をいただいております。引き続き、青梅市成木の森林で支援企業(団体・個人)を募集しています。

企業の皆様へ

東京都では、森林の公益的機能の保全や花粉対策を踏まえた森林整備にとどまらず、「健康、癒し、環境学習、山村体験、食育、木育」など、森林の魅力を活かしたさまざまな試みも実施しています。その一環として、「企業の森」を拡大・推進しています。企業・団体の皆さまにおかれましては、都心から最も近い水源地である身近さはもちろんのこと、多様な地域資源を併せてご体験いただき、「企業の森」を通じた森林整備活動をより豊かな地域協働へと共に発展させていただきたいと願っています。たくさんの企業のご参加をお待ちしています。

制度概要

※平成29年6月30日現在
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● 制度の名称:「企業の森」
● 制度導入年:平成19年
● 対象森林:市町村有林、私有林
● 契約年数:10年
● 協定締結状況:8社
● 評価制度の概要:今後検討予定
● その他支援概要:
ボランティア団体・NPOとのコーディネート、
環境教育の指導者を含む人材、
宿泊施設、地元材利活用の紹介など。

お問い合わせ先

<民間>
(公財)東京都農林水産振興財団(東京の森づくりコミッション)

花粉少ない森づくり運動担当(企業の森)
● 住所:〒198-0036 東京都青梅市河辺町6-4-1 青梅合同庁舎3階 (財)東京都農林水産振興財団
● TEL:0428-20-8153
● FAX:0428-22-1489
● E-mail:moridukuri@tdfaff.com
● ホームページ:http://www.tokyo-aff.or.jp/gaiyo/12index.html

森の事業課 整備係
● 〒190-0013 立川市富士見町3―8―1
● TEL:042-528-0641
● FAX:042-528-0619
● E-mail:t-moricomis@tdaff.com
● ホームページ:http://www.tokyo-aff.or.jp/shinrin/index.html

東京緑化推進委員会(緑化推進室)
● 〒190-0013 立川市富士見町3―8―1
● TEL:042-528-0644
● FAX:042-528-0619
● E-mail:bokin@tdfaff.com
● ホームページ:http://www.tokyo-aff.or.jp/shinrin/index.html