企業の森づくりサポート制度

全国各地で提供されている、 特色ある「企業の森づくり」サポート制度を、都道府県別にご紹介します。

長野県 森林の里親促進事業

信州の森で、充実した地域交流のメニュー

地域と森林の特色

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長野県は言わずと知れた森づくり先進県。企業の森の取り組みにおいても、森づくりをきっかけに、企業と地域が多面的に交流を深めている事例が数多くあります。ここではそうした長野県独自の“地域交流のメニューづくり”に関して、具体的な事例も交えながら、ご紹介させていただきます。地域交流から発展して、将来的な地域振興にまでつながる森づくり。そうした取り組みが、CSRとしての価値を一層高めるのではないでしょうか。

企業の森づくり

長野県の森林づくりの特徴

平成15年度からはじまった「森林(もり)の里親促進事業」。県有林、市町村有林、団体有林などを対象にした取り組みで、平成29年3月までに126件の契約実績をいただいています。平成21年度からは、CO2認証制度もスタート。ストーブ用の木質ペレット、薪によるカーボンオフセットシステムも全国に先駆けてJ-VER制度に登録されました。

長野県の森づくりの特徴としては、企業のニーズに応じて作り上げていく“地域交流のメニューづくり”が充実していることがあげられます。それを下支えしているのが、地域が主体となった森づくりを促進する『長野県ふるさとの森林づくり条例』です。この条例によって地域が主体となった活動を促進する基盤が整えられました。そして、それを実現していく体制として、他県と比較しても充実した県の現地機関事務所の林業普及指導員(AG)の存在があります。企業の森林ボランティア作業や地域との交流活動などにAGも係わっていくなどのフォローアップが行われて、地域と連携した多様な取り組みへと成熟しているといえます。

また地域風土として、「森林セラピー」による社員の健康づくりや、保養施設周辺での活動などといったメニューも可能なのが、観光地・保養地が多い長野県ならではの特徴でしょう。また、都市部と農村の交流の面についても、豊かな自然の中で農業や林業を体験できる「グリーン・ツーリズム」も広がりつつあり、ますますの発展が期待できます。

さらに、地理的な特徴として、東京、名古屋、北陸からもアクセスしやすいので、企業事業所間の交流としての活動も行いやすいということもメリットです。

企業のニーズに応じた多様な事例

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企業のニーズに応じて地域の方々とともに作り上げてきた事例として、具体的にいくつか紹介させていただきます。

まず、森林セラピーで有名な信濃町にある「TDKラムダの森」。最初は社有林の整備からはじまった森林(もり)の里親契約でしたが、福利厚生の一環として森林セラピーを活用していく中で、そのフィールドとなる町有林の森林整備支援に契約を拡張。さらには20連泊を越える社員研修が行われるなど、年々交流が深まってきています。また、TDKラムダの森は、その時々に応じて本当に森に必要な整備をしてほしいからという理由で、森の番人「森番」に森林整備計画を全面委託しています。こういったことが可能なのも、企業と地域、そして県との間の信頼関係がベースにあるからといえるのではないでしょうか。

「原村ENEOSあゆみの森」の場合も年々企業と地域の交流が深まっている事例です。最初軽い気持ちで参加していた社員が、だんだんマジで森林整備をしたくなってはじめた「マジボラ」。夏にはマジボラ、春秋は地域との交流など楽しみも取り入れた活動をしています。

また、捨て置かれた間伐材を参加した社員に見せたところ、「この間伐材をなんとか使えないか」という声が。その後、実際に間伐材を運び出す際の運搬費用を支援して、3.9ペーパーを使った絵本を制作する、というアクションにつながりました。

「ケロリン桶」で有名な内外薬品長野県産材を利用した「ケロリン木桶」の販売を行っています。この桶の販売収入の一部を木曽広域連合が運営する「木曽森林全基金」へ支援を行い、木曽地域の森林づくり仁貢献しています。

様々な森づくりをきっかけとして、企業と地域が交流を重ねることで、そこからまた新しいアクションが生まれ発展していく事例が増えてきています。

企業の皆様へ

地域もよろこぶ森づくりへ

企業と地域の関係という点で、ネイチャーズ・ウェイと糠地生産森林組合の場合は、企業と自治体間の契約ではなく、企業と森林所有者がダイレクトにつながった珍しいケースです。里親契約が始まって14年経ちますが、こうした関係を地域の方々が本当に喜んでおり、県としても今後のモデルケースとしてサポートしていきたいと考えています。

ネイチャーズ・ウェイと糠地生産森林組合のケースに限らず、「森林整備にとどまらないで、地域が喜ぶようなことをしたい」という森林(もり)の里親企業が増えてきています。こうした企業のニーズに応えていくことは、そのまま地域振興にもつながっていくはずです。

森づくりをきっかけにして、企業と地域が多面的に交流し、地域まるごとと企業が組むような横断的な関係に発展していくように。企業も、地域も、よろこぶ森づくりを、県としてもサポートしていきたいと考えています。

制度概要

※平成29年4月1日現在
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● 制度の名称:
「森林(もり)の里親促進事業」
● 制度導入年:平成15年
● 対象森林:
県有林、市町村有林、団体有林等
● 契約年数:特に定めない
● 協定締結状況:126契約(109者51市町村)
● 評価制度の概要:
○CO2吸収量の認証
第三者機関による評価、
県知事による認証
● その他支援概要:
社員研修等の企画立案、宿泊施設・
指導者等の紹介斡旋等。
県職員(林業普及指導員)による
サポート

お問い合わせ先

<行政>
長野県林務部
● 住所:〒380-8570 長野県長野市大字南長野字幅下692-2
信州の木活用課 担い手係
● TEL:026-235-7274
● FAX:026-235-7364
● E-mail:ringyo@pref.nagano.lg.jp
●ホームページ:http://www.pref.nagano.lg.jp/ringyo/kensei/soshiki/soshiki/kencho/shinshunoki/

信州の木活用課 県産材利用推進室
● TEL:026-235-7266
● FAX:026-235-7364
● E-mail:mokuzai@pref.nagano.lg.jp
●ホームページ:http://www.pref.nagano.lg.jp/mokuzai/kensei/soshiki/kencho/kensanzai/index.html

森林づくり推進課 造林緑化係
● TEL:026-235-7270
● FAX:026-234-0330
● E-mail:shinrin@pref.nagano.lg.jp
●ホームページ:http://www.pref.nagano.lg.jp/shinrin/kensei/soshiki/soshiki/kencho/shinrinzukuri/index.html

<民間>
(公財)長野県緑の基金 事務局
● 住所:〒380-8570 長野市大字南長野字幅下692-2
● TEL:026-232-0111(内線 4819)
● FAX:026-234-0330
● E-mail:green@midori-joho.gr.jp
●ホームページ:http://www.midori-joho.gr.jp/