滋賀県 琵琶湖森林づくりパートナー
マザーレイク・琵琶湖を育む水源の森づくり
地域と森林の特色
「マザーレイク・琵琶湖」を有する環境先進県

滋賀県の森林面積は琵琶湖の3倍。
豊かな森林がマザーレイクを育みます
(奥琵琶湖パークウェイからのながめ)
滋賀県の象徴といえば、「琵琶湖」を挙げられる方が大半かと思います。「日本一の広さ」は良く知られていますが、実は、琵琶湖の成立は400万年以上も前にさかのぼり、世界でも数少ない古い歴史を持つ湖です。ビワコオオナマズやセタシジミなど、琵琶湖水系の固有種は60種を超え、貴重な生態系が築かれています。人々も縄文時代からそのほとりで暮らし、恵みを享受しながら生きてきました。
滋賀県は「マザーレイク・琵琶湖」を中心に、環境行政に多角的に取り組んでいます。平成20年に策定された「持続可能な滋賀社会ビジョン」では、2030年までに温室効果ガスの排出量を、1990年比50%を削減する「低炭素社会の実現」と、健全な生態系や安全・安心な水環境の確保、人と琵琶湖の関わりの再生を目指す「琵琶湖環境の再生」の2つを掲げて、全県ぐるみで進めています。
近畿1,400万人の命を育む「琵琶湖」の水源・滋賀県の森林
滋賀県の森林面積は、琵琶湖の3倍、県土の約1/2を占めています。琵琶湖の周りを囲む山々に降る雨水は、森林の土で浄化されて120本以上の川となり、琵琶湖に注ぎます。
しかし、人々の生活が山から離れたことや、林業の採算性の悪化などから森林は手入れ不足となり、水源かん養を含む「森林の多面的な機能」が十分に発揮されなくなってきています。特に、人工林では約6割が手入れを必要とされており、対応が急がれています。
滋賀県では平成16年に「琵琶湖森林づくり条例」を策定し、15年計画により「環境に配慮した森林づくりの推進」「県民協働による森林づくりの推進」「森林資源の循環利用の促進」「次代の森林を支える人づくりの推進」の4つの基本施策に取り組んでいます。
切って、使って、触れて・・・
さまざまな体験を通じた普及啓発と人材育成

「琵琶湖」と「森林」をモチーフにした 「琵琶湖森林づくりパートナー」のシンボルマークです。
滋賀県の森林が今必要としているのは、「間伐」と「資源の活用」です。木材を利用することは、健全な森林の保全につながるとともに、木材に二酸化炭素が固定されることから「地球温暖化防止」にも貢献できます。このため、小中学校への県産材の学習机・イスの導入支援や、住宅建築の際の県産材の使用に対する助成など、木のぬくもりや良さを体感する機会を提供し、滋賀の風土にあった「びわ湖材」の利用促進につながるよう、普及啓発を進めています。
滋賀県民は、環境保全活動への参加が非常に活発です。年間を通じて、間伐・枝打ち、炭焼きや竹林整備、木工クラフトや自然観察など、各地でさまざまな活動が県民により行われ、滋賀の森林づくりを支えています。学校でも積極的に森林環境学習をとりいれており、県内の全小学4年生を対象に体験型学習を提供する「やまのこ」事業を進めています。
企業の森づくり
「琵琶湖森林づくりパートナー」にご協力ください
滋賀県では、これまで「滋賀県の森林づくりに貢献したい」と申し出ていただいた企業等の皆様と「琵琶湖森林づくりパートナー協定」を締結し、協働による森林づくりを進めています。
この制度では、企業の皆様を「琵琶湖の水源であり、また二酸化炭素の吸収源でもある森林を、健全な姿で次世代に引き継ぐためのパートナー」として位置付けています。このため、適切な森林に管理に必要な資金のご提供や森林保全活動などについて、5年以上の協定をお願いしています。

キリンビール株式会社
「琵琶湖水源の森」

コカ・コーラウエスト株式会社
知事立会のもとの琵琶湖森林づくり
パートナー協定調印式
取り組みの事例
協定締結年 | 協定者 | 名称 | 所在地 | 協定期間 | |
---|---|---|---|---|---|
企業等名 | 森林所有者 | ||||
平成17年1月 | キリンビール(株) | 大滝山林組合 | キリンビール 琵琶湖水源の森 | 多賀町 | 10年 |
平成19年10月 | コカ・コーラウエスト・ホールディングス(株) | 向山生産森林組合 | コカ・コーラ しが さわやか自然の森 | 愛荘町 | 10年 |
平成20年10月 | オムロン(株)草津事業所
オムロン労働組合草津支部 |
金勝生産森林組合 | オムロン びわ湖水源の森 | 栗東市 | 10年 |
平成21年10月 | (株)エコネット
近畿環境保全(株) (株)服部モータース |
三雲生産森林組合 | しが ふれあいの森 | 湖南市 | 5年 |
平成21年10月 | 栗東市商工会 | 金勝生産森林組合 | 栗東 きょうどう夢の森 | 栗東市 | 5年 |
平成22年11月 | 滋賀県中小企業家同友会大津支部 | 南比良生産森林組合 | 南比良同友の森 | 大津市 | 5年 |
平成22年11月 | 積水樹脂(株) | 綿向生産森林組合 | びわ湖水源の森 | 日野町 | 5年 |
平成22年12月 | 南グループ日本観光開発(株) | 東寺生産森林組合 | みんなのミナミ50の森 | 湖南市 | 5年 |
平成22年12月 | サントリーホールディングス(株) | 綿向生産森林組合 | サントリー天然水の森近江 | 日野町 | 30年 |
平成23年1月 | トヨタ紡織滋賀(株) | 土山山林財産区管理会 | トヨタ紡織グループ環境の森青土 | 甲賀市 | 5年 |
平成23年1月 | 滋賀県企業庁 | 三雲生産森林組合 | 滋賀県企業庁びわ湖水源の森 | 湖南市 | 5年 |
平成23年5月 | (株)ブリヂストン彦根工場 | 彦根市日夏町財産区 | B・フォレスト エコピアの森 彦根 | 彦根市 | 5年 |
平成23年10月 | カルビー(株)中日本事業本部湖南工場 | 西寺生産森林組合 | かっぱ恵みの森 | 湖南市 | 5年 |
平成23年11月 | (株)中島商事 | 秦川山生産森林組合 | 近江愛の森・知の森 | 愛荘町 | 5年 |
企業の皆様へ
滋賀県は、京阪神・名古屋からは約1〜2時間圏内にあります。車でもJRでも非常にアクセスが良いのが特徴です。新名神の開通で、湖南・湖東地区へのアクセスもさらに便利になりました。
県は「フィールドの紹介」「所有者・森林組合との調整」「協定締結の立ち会い」「活動実績の県広報におけるPR」の4つのサポート体制をもとに、皆様のご要望に応じた森林づくり活動をコーディネートします。ぜひ、琵琶湖を守る森林のパートナーになってください。
制度概要
※平成23年12月1日現在
● 制度の名称:
「琵琶湖森林づくりパートナー」
● 制度導入年:平成17年
● 対象森林:
生産森林組合所有林、財産区有林、
市町有林など
● 契約年数:5年以上
● 協定締結状況:14協定
● 評価制度の概要:
滋賀県森林CO2吸収量認証制度
(県が森林CO2吸収量を認証、
吸収証書を交付)
お問い合わせ先
<行政>
滋賀県 琵琶湖環境部 森林政策課 森林交流推進担当
● 住所:〒520−8577 滋賀県大津市京町4丁目1−1
● TEL:077-528-3918
● FAX:077-528-4886
● E-mail:dj00@pref.shiga.lg.jp
● ホームページ:http://www.pref.shiga.lg.jp/
<民間>
(財)滋賀県緑化推進委員会 事務局
● 住所:〒520-0044 大津市京町3丁目4―22 滋賀会館内
● TEL:077-522-7828
● FAX:077-516-7858
● E-mail:si-ryoku@ex.biwa.ne.jp
●ホームページ:http://www.ex.biwa.ne.jp/~si-ryoku/