
地域と森林の特色複雑な地形と九州全土におよぶほどの県域長崎県は、古代より日本と大陸の交流の架け橋として、また鎖国を行っていた江戸時代には唯一西洋に開かれた窓口として交易を行い、異国文化の受け入れを通じて、経済や独自の文化を発展させてきました。 ![]() 対馬市浅茅湾 ![]() 森林に囲まれた砂浜 (快水浴場百選:五島市高浜) 森と海、島々が豊かな植生、多様な生物を育む漁獲量全国第2位をほこる恵み豊かな海に囲まれ、平地に乏しく起伏に富んだ地形は、冷温帯から亜熱帯に至るまで、多様な植生のグラデーションを生み出しています。沿岸部には対馬海流(暖流)の影響を受けた南洋系の樹木(アコウ・木生シダ)が温暖系のシイ・カシ類などの照葉樹林に混ざってみられ、丘陵地では常緑広葉樹林、山地の落葉樹林へと変化を見せていきます。また雲仙や多良岳には冷温帯系のブナ林も見ることができます。なかでも照葉樹林の多さは長崎県の大きな特徴で、照葉樹で県の花でもある椿は、五島列島を中心に自生し椿油の生産もさかんで象徴的な存在となっています。 県民生活に密接した森づくりをめざしてこうした豊かな生態系と独自の植生を育んできた長崎県の森林においても、間伐などの手入れが進まず荒廃した森林が増加し、森林の多面的機能の低下が危急の課題となってきたため、平成19年から「ながさき森林環境税」を導入し、より開かれた、県民生活に密接した森づくりを目指し、次世代に健やかな森林を引き継いでいくための活動を行っています。 企業の森づくりひらかれた森林づくりをめざして長崎の風土にあった森林づくりについて共に考え実行していくポータルとして、企業、団体、NPO法人など10の団体の参加により「ながさき郷土の森林づくり推進会議」が設立されました。森づくりにおける連携母体として、情報共有と議論を重ねながら、企業の森づくりにおいても様々な協働を進めていきたいと考えています。 取り組みの事例● 九州電力㈱ 長崎支店 「九州ふるさとの森づくり」
創立50周年を記念して、平成13年度から10年間で100万本の植樹を地域の皆さんと一緒に行う「九州ふるさとの森づくり」を九州各地で展開しています。このプロジェクトでは、九州の自然植生であるシイ・カシなどを中心としたその土地本来の樹種による森づくりを行い、より早くその土地本来の森が形成されるように、密植・混植による植樹に取り組んでいます。長崎支店では、雲仙・普賢岳噴火災害で消失した森林を再生しようと、平成13年度から21年度まで島原市で93,760本を植樹し、延べ11,000名を超えるボランティアの方々にご参加いただきました。
![]() 九州電力㈱長崎支店による ボランティア植樹祭 ● 長崎トヨペットおよびネッツトヨタ長崎 「トヨペット・ネッツ ハイブリッドの森」(長崎市長浦町)
県内企業による企業の森第1号として、2社が共同で県有林をフィールドに活動を展開しています。ハイブリッド車の販売台数に応じて造成した資金を原資として、「長崎県の森林保全PN(パートナー)クラブ」を設立。ハイブリッド車の購入者および趣旨に賛同する方々に呼びかけ会員として登録してもらい、会員や両社社員などによる森林保全・育成活動を行うとともに、車の販売台数に応じた基金を森林整備に活用していく予定です。
![]() トヨペット・ネッツとの 「ハイブリッドの森」協定締結式 企業の皆様へ森と海が近く、豊かな島々を有する長崎県。多くの稀少な生物、多様、かつ特徴的な植生を育んできた森林は大きな財産であり、地球温暖化の課題への取り組み、生物多様性を守っていくという視点からも、貴団体の社会貢献活動のフィールドとして活用いただけたらと願っています。みなさまのご要望を伺いながら、協働の在り方をご相談できればと思っています。ぜひお問い合わせください。
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