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情報流通支援サービスから環境対策へ
(株)オークネットは、1985年に中古車の電子商取引を起業した。それまで中古車のオークションに参加するには、オークション会場までの車両運搬費用や購買スタッフの拘束など、時間とコストの負担を余儀なくされていた。この負担を少しでも軽減できないか……。
これが中古車テレビオークションという大胆な発想をするきっかけだった。インターネットという言葉さえ無い時代に、時間と工数の短縮を目指し、効率的な情報売買を実現させてきた。
テレビオークションという事業活動を続けていく上で、この流通の仕組みによって効率化が進むだけでなく、クルマを移動させずに売買することがCO2の削減になり、地球環境に及ぼす影響が少なくなることに着目し、自動車産業に携わる組織として自然環境保護活動を使命として捉えるようになった。2005年からは、環境負荷の少ない「情報流通」の活性化や、「森づくり」をはじめとした自然環境保護活動を開始。
特に次の2点に重きを置き、広く活動を推進している。
●流通の効率化
第一に、環境負荷の少ない情報流通の普及に努めている。モータリゼーションの発展は、私たちの社会や暮らしをより便利で快適なものにしてくれた。しかし、そうした恩恵の裏側には、CO2による地球温暖化など、深刻な問題が潜んでいる。かけがえのない地球の未来を守ることは、自動車ビジネスに関わる企業の重大な使命である。環境負荷の少ない「情報流通」の活性化を通じて、私たちは地球への思いやりを形にしていく。
●森づくり活動
第二に、CO2を吸収してくれる緑を増やす植樹・森を育てる間伐等の森林整備活動に努め、300名の社員と共に、活動を行っている。更に全国7,000名の会員様と共に、この活動の輪を拡げている。今後も地域の方々、会員様と共に森づくりの輪を拡げながら、地球のより良い未来と中古車業界の発展に貢献していく考えだ。
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クルマ社会が生み出す環境破壊
地球温暖化の原因になっているガスの中で、最も温暖化への影響が大きいのはCO2である。CO2排出量の最も多い米国は毎年50億t以上を排出し、全世界の24.4%を占めている。日本は米国の4分の1以下の量だが、世界で4番目に多い。
日本国内のCO2排出量を部門別に見ると、2割を運輸部門が占め、そのうちの約半分が自家用乗用車からの排出となっている(国土交通省ホームページ)。ところが、自家用乗用車からのCO2排出量が増加しているからといって、国内の自動車保有台数も増加しているかというと、そうではない。2006年の1世帯当りの乗用車保有台数は1.126台で、前年比で初の減少となっており、新車も中古車の販売台数も1997年をピークに年々減少の一途をたどっている(中古車情報流通総覧2007年版、(株)矢野経済研究所)。
では、なぜ国内の自動車流通は減っているのに、自動車によるCO2排出量が増加しているのだろうか。
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「便利なものからCO2排出」の原理
オークネットが運営する中古車情報サイト『オークネット.jp』のサイト上で、毎月、一般ユーザーを対象にした懸賞付きアンケートを実施している。2008年5月のゴールデンウィーク前に約1カ月間、「行楽シーズンの渋滞」に関するアンケートを実施した(【集計期間】2008年3月28日~4月30日【有効回答数】1,491【中心年齢】30代)。
2008年5月1日、ガソリン暫定税率の再可決により、ゴールデンウィーク前にガソリン価格が約25円も値上がった。その影響か、ゴールデンウィーク中(2008年4月26日~5月6日)の全国の主な行楽地の人出は、前年より112万人も下回ったことが警察庁のまとめでわかった。それでも各地の高速道路では例年通り大渋滞が見られた。
なぜ、人々は車で出かけるのか。
「行楽シーズンは各地で渋滞が予想されますが、それでも車で出かけますか?」という質問に対し、最も多かった回答は「出かける予定」で43%、そして「すでに数回出かけた」と回答した人は12%に及んだ。「渋滞でも車で出かける」人が半数以上もいるのだ。
その理由は、1位「移動に便利だから」37%、2位「ドライブを楽しみたいから」19%、3位「家族や恋人と出かけるのに適しているから」18%である。
移動だけでなく、大人数や荷物の持ち運びといった車の大きな「利便性」が、どんなにひどい渋滞でも、ガソリンが高くても、人々に車を選ばせているのだ。
こうした車ユーザーの意識調査からも、すでに自動車そのものが人々の生活の必需品となり、かつての「所有する喜びを与える自動車」から「所有して当然の道具としての自動車」へと所有者意識が大きく変化していることが分かる。
■行楽シーズンの渋滞に関するアンケートより
2007年の登録車両の平均自動車使用年数(平均寿命)は16.16年で、1990年と比較して2年以上長期化している(中古車流通総覧2007年版、(株)矢野経済研究所)。便利な生活用品のひとつとして、CO2を排出する自動車の日常使いが増加しているのが原因だ。
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森づくり活動とCSR活動
自動車流通ビジネスに携わる企業として、こうした現状を厳しく捉え、2005年11月より、「地球温暖化防止と花粉の少ない森づくり活動」をスタート。
この活動は、国土緑化推進機構の事業計画で、オークネットがその活動趣旨に賛同し始まったものだ。初めての活動は埼玉県入間郡「越生ふれあいの里山」にて実施した。
埼玉県「越生ふれあいの里山」での活動埼玉県とNPO 法人埼玉森林サポータークラブ、そして企業協働による初めての企業会社としてオークネットが参加しての活動であり、2005年より毎年、春と秋の2回開催している。2007年からは埼玉に加え、千葉にまで活動場所を拡げている。
1回の開催には約40名の社員が参加している。家族連れの参加も多く、間伐作業の必要性・意義等のレクチャーも受けながら活動することができ、有意義な体験となっている。春の活動に関しては、新入社員教育としても活用している。さらに、社員に加えオークネット会員様のご参加も徐々に増えており、活動の輪は確実に拡がっている。2006年には国土緑化推進機構より感謝状を授与された。国土緑化推進機構へ活動費を寄付していることに加え、活動を積極的に推進したことが評価をいただけたものと考えている。●地球温暖化防止と花粉の少ない森づくり活動概要
(1)埼玉県越生ふれあいの里山(埼玉県県有林)- 1 回の開催で約100本のヒノキを間伐
- 毎年秋開催
(2)千葉県木更津市(高塚国有林)- 1回の開催で約100本のスギを間伐
- 森林整備・ベンチづくり
- 毎年春開催
●千代田区一斉清掃への参加
千代田区の生活環境条例に基づき、千代田区全域を一斉に清掃する活動にも参加している。年2回行われており、オークネットは2005年6月より参加。近隣の道路や公園の清掃を実施している。社員の参加率も高く、普段何気なく通る道も角度を変えて見ると、新たな発見もあり好評だ。
●クールビズ
オークネットでは、地球温暖化防止の国民運動「チーム・マイナス6%」の趣旨に賛同し、本社、支店・営業所の各オフィスの冷房温度を見直し、ノーネクタイ、ノー上着のスタイルを2005年から開始している。さらには、次の取り組みも行っている。- エアコンの設定温度を見直し(+2度)、28℃を目標に。
- ポスター及びポップの掲示によって、社内はもとより、来客されるお客様も対象に啓発活動を実施。
- 使用していない会議室やトイレの照明等をこまめに消して節電を心掛ける。
●災害復興支援
2004年の新潟県中越地震によって被害を受けた地域の復興を願い、災害復興支援に取り組んでいる。2005年には新潟県栃尾市で行われた災害復興支援のフェスティバルに参加し、オークネットならびに会員団体から寄付金100万円とオオヤマザクラの苗木5本を贈呈した。当日は栃尾市の会員様も参加して下さり、各地域のお客様と共に活動を推進できた。
新潟県栃尾市 災害復興支援フェスティバルでの植樹
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活動現場での社員教育
「日本の森林は、国土のどれくらいを占めていると思いますか?」。千葉県の高塚国有林ボランティアの方が、森づくり活動の開会式で約40名の参加社員にクイズを出した。答えは、約7割。社員から驚きの声が沸きあがった。
なぜ豊かな森林が国土の7割もあるのに、「森づくり」をしなければならないのだろうか。それはある意味、その豊かさが原因なのだ。戦後の拡大造林で植林したスギやヒノキが成長しているのだが、輸入材が増えたため、日本の森林資源が使われずに余っているのである。森林は使われずに増えつづけ、密集しすぎたために成長できなくなってしまっている。だからこそ間伐が必要なことを、社員たちは豊かな森林を目の前にしてはじめて納得した。耳で聞いたことはすぐに忘れてしまうが、目で見て体を動かして経験したことは一生忘れない。次の活動に繋がるアクションは、この経験から始まると確信した。
社員の自発的な活動を導き出すために、森づくり活動での経験を、まだ経験していない社員へ伝えることが必要である。社会貢献活動の推進部隊である広報室でできることは、それを伝える場を提供することだ。現場さながらの場所を社内でつくることが、今後の活動展開に必要不可欠であると考えている。
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今後の活動展開
2005年に森づくり活動を開始して4年が経った。年に2回のこの活動も恒例イベントとして社員の中に定着しつつある。しかし、まだこれは埼玉県と千葉県の2カ所に参加できる本社社員だけ。ご参加いただいている会員様も地域限定だ。
森づくり活動を通して生まれる会員様との新しい関係、社内コミュニケーションの強化、そして中古車流通を担う企業としての責任を考えると、森づくり活動の全国展開はオークネットにとって大きな意味を持つ。森づくり活動だけでなく、千代田区一斉清掃やクールビズ・ウォームビズといった、社員一人ひとりが簡単に参加できるエコ活動の推進も重要である。
小さな行動が大きな結果に結びつくよう、まずは社員の意識改革を徹底的に実施していきたい。
間伐作業の様子
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